電気工事士には第一種と二種があります。第一種と二種は、取り扱える業務範囲(第二種は一般住宅や店舗など、第一種は工場やビルなど)が異なっています。第一種は第二種を取得し、経験を積んでから取得することになります。
電気設備は素人が扱うと死亡災害などに繋がる恐れが高いことから、専門の人だけが扱えるように法令で決められています。その資格のある人を電気工事士といいます。
電気工事士の受験者は平成28年度の実績では筆記試験114,528人、技能試験が84,805人が受験しました。この数字から見ても非常に多くの人が受験する試験であることが分かります。なぜ、このように多くの人が受験するかを考えると、電気系資格は次のような点が上げられます。
・日本全国で必要である
・資格がないと業務を行えない
試験を受ける中で感じたことは電気の資格はだれでも受験できることから、10歳代から70歳代までの多くの人が受験しており、頑張って勉強している人がたくさんいることに元気づけられました。年配の人はグループで受験されている人を多く見かけました。また、少数ですが女性も受験されており、ロングドレスの優雅な人がおられることにもびっくりしました。大工さんにはお薦めの資格です。家を作る時には、大工工事の途中で、電気工事を行う必要があります。大工工事の進み具合を考えて、電気工事士に作業を依頼する必要があります。大工さんが電気工事士を持っていれば自分で作業の調整ができますから、非常に都合がよいと思います。
試験は筆記試験と実技試験があります。
筆記試験は素人である私でも本屋さんで見つけた教科書を頼りに勉強したり、通信教育で勉強したりして習得しました。素人にとっての大きな問題は実技試験です。実技試験の問題は数ヶ月前に開示されますので、十分に練習する必要があります。できるだけ早く仕上げるためのポイントは次のようなことだと思います。
・問題は単線図で示されるので、できるだけ早く複線図を書く
・繰り返し練習する
・工具は作業がしやすく、早く作業ができるものを選ぶ
作業回数が多いケーブルの被覆剥がし作業に効果的なホーザン社製ケーブルストリッパーを使用
・一発不合格の項目は、必ずチェックする
重大欠陥は一発不合格となります。
回路が未完成である
回路まちがい(誤接続)
器具の配置ちがい
使用電線の種類ちがい
電線の心線や被覆の著しい損傷
電線の色違い
寸法違い(極端に寸法が違う)
連用枠の取付忘れ
器具結線の極性ちがい
ランプレセプタクルで台座の下から配線していない
電線のねじ止め箇所のねじの締め忘れ
ねじ止め箇所で電線の被覆をかんでいる
ねじ止め箇所での被覆のむき過ぎ
差し込み式端子から心線がはみ出し過ぎている
連用器具から心線が抜けている
リングスリーブの圧着マーク違い