電気の省エネ(鉄損と銅損)

電気主任技術者の業務は電気設備の保全管理が主体ですが、電気を効率よく使うことも含まれます。 トランス負荷における注意点を考えてみましょう。工場などでは高圧の電源から低圧の電源に電圧変換するために変圧器を使いますが、変圧器はモーターなどの負荷が動いていなくても電気を消耗しています。これを、無効電力と言います。

元電源から切ることで、無駄を省けますが、その際に、元電源から切ってはいけない設備がその系統に配電されていないか確認が必要です。

切ってはいけない設備だけを一個の変圧器にまとめることで効果を出せる場合もあります。変圧器の負荷の効率は下記の様に表されます。

 

 η=(1/n)×P/((1/n)×PPi+(1/n)の2乗×Pc

 

 η:効率 1/n:負荷率 Pi:鉄損 Pc:銅損

 

尚、鉄損と銅損が等しいときに最大効率となります。この式は電験三種の試験で出ることがありますので、覚えましょう。鉄損は電圧が掛かっていると消費する無効電力です。銅損は配線の抵抗損失です。