無効電力

 仮に壁を押すときに斜めに押すよりも真っ直ぐ押した方が、100%の力が伝わります。電気の場合も同じです。交流電力は時間により、電流と電圧が変動しています。電流と電圧の時間的なずれがあると、100%のエネルギーが伝わりません。このエネルギーの有効な程度を表現する方法として、力率が使われます。力率はCOSθで表されます。電流と電圧の時間差がないときには、力率は100%です。θは電流と電圧のずれの角度を示します。ずれがないとき、すなわち COSθ=1です。θは0°となります。通常は電流と電圧の位相差があるために、力率が100%になりませんが、これを補正する装置が電力コンデンサーです。電験三種の試験にも電力コンデンサーの容量を問う問題がよく出ますので、覚えましょう。