静電気

 冬場にドアのノブを回そうとしたり、自動車のドアを開こうとした際に、ビリッときたことがあると思います。これは静電気によるものです。静電気は、電圧は高いですが、電流が小さいために感電死することはありません。しかし、有機溶剤を使っている工場などでは、静電気による着火により、爆発火災になることもあります。火災には十分に注意されているはずですが、まれに原因不明の着火原因で火災になることがあるのです。それでは、静電気による着火事故を防ぐにはどうすればよいでしょうか。それには、①発生させないこと ②帯電させないこと の2つです。静電気は物質ごとの摩擦や同じ物質でも離れるときなどに発生します。摩擦を少なくすることやゆっくり離すと静電気の発生は少なくなります。静電気が発生したら、除電をする必要があります。人体除電のために、静電服や静電靴を着用し、床面をアースした金属にします。また、有機溶剤を扱う部屋に入るときには、アースされた金属(受電バー)を持ちます。生産機械には除電設備を設置します。セルフ給油のガソリンスタンドで給油する際に、除電盤に手を触れてから給油をするのは、静電気を除くためです。