電気と住宅

 家に電気はなくてはならないものです。オール電化住宅の宣伝は、東日本大震災以降、あまり聞かなくなりました。電気、水道、都市ガスの生活に必要なインフラの災害発生時の復旧期間を比べると、電気が一番早いとのデータです。これは、電気がなくてはならないものであると同時に、水道や都市ガスの特性に関係していると思います。水道の復旧のためには、漏れがないか確認する作業が必要です。水漏れが多ければ、水は家庭に届きません。また、少量であれば、給水車で運べます。都市ガスにおいては、配管からの漏れがあると、爆発火災に繋がる恐れが高いという特性があります。ガス配管は地下を通っているために、その確認が難しいことも関係します。電気は非常に使い勝手のよいエネルギー源ですが、発電の主力は化石燃料を使用した火力発電です。化石燃料は有限のエネルギー源ですから、将来的には使用する量を下げていく必要があります。その解決策としては、再生可能エネルギーの利用と化石燃料の効率的な利用です。再生可能エネルギーの活用を進めていくと、エネルギーの地産地消が進むでしょう。地域で、太陽光や風力発電などの地産エネルギーを優先的に使用・蓄積し、不足分を火力発電や水力発電などに頼る方法です。 エネルギーの地産地消に関係して、燃料電池自動車の活用が考えられています。燃料電池自動車は移動の手段としてだけでなく、家庭における分散電源として利用できます。燃料電池車とその燃料補給所である水素ステーションの普及が待たれます。