省エネと作業環境

労働者の健康確保を的確に実施するために、作業環境の測定が義務づけられています。有機溶剤や粉じん測定などの専門的な測定は作業環境測定士が行います。一般の人が測定し、管理する項目として温度と照度があります。照度については、労働安全衛生法において、精密な作業では300ルクス以上、普通の作業では150ルクス以上、粗な作業では70ルクス以上との基準があります。図面を書く作業などではもっと明るい作業環境でなければなりません。しかし、使用していないトイレや人がほとんど行かない場所は通常は消灯した方が省エネとなります。工場などで使われている水銀灯は電力消費量が多く、また、すぐに点灯しないので、LEDに変えてきているところが増えています。照明の効果は光源からの距離の2乗に比例して暗くなるので、照明を高い天井に設置しないで設置位置を下げることも有効です。これは、保守や電球の交換でも容易となり推奨される方法です。比較的人が通る場所は人感センサー付きの照明を活用されている事業所もあります。省エネ活動も作業環境管理も人間のために実施することなので、方法を考えて実施することが重要です。