電力デマンド

 高圧、特別高圧で電気を受けるビル、工場などでは、電力会社が30分最大需要電力計(デマンド計)が組み込まれた電子式の取引用電力量計を取り付けて、電気の使用量を計測しています。30分最大需要電力計は、30分間(毎時ごとの0分~30分、30分~60分の30分間)の電気の使用量を計測し、平均使用電力(kW)を算出します。そして1ヶ月の最大の値を記憶し、表示するようになっています。

 電力の供給は最大需要電力(夏場の昼間に発生)を考慮して、設備設計が行われます。従って、最大需要電力を使用しない時期の設備は極論すると過剰な設備となっているともいえます(設備点検や保守管理などを電力需要の少ない時期に実施しているので、完全に無駄な設備とは言えない)。この最大需要電力を引き下げることは、設備効率化の面や電力コストの引き下げの面からも重要です。東日本大震災を教訓として省エネルギー法の改正がこの電力最大需要電力引き下げを目指し、改正されました。

 使用者からすると電力デマンド管理はコストを上げないための重要な管理事項です。