絞り込み法を駆使する

択一試験の特徴として必ず回答できることが上げられますが、分からない問題をいかに正解にするかも択一試験の攻略方として重要です。1問が5点の試験が多いと思いますが、1問正解できるかどうかで合否が左右されることはよくあります。その際に活用できる方法として絞り込み法があります。絞り込み法はまず、間違いないだろうという選択肢を軸に考える方法です。5択の例で示します。数式を問う問題などでも有効です。

<問題例>次の文章は、「電気事業法施行規則」に基ずく自家用電気工作物を設置する者が保安規定に定めるべき事項の一部に関しての記述である。

a 自家用電気工作物の工事、維持又は運用に関する業務を管理する者の(ア)に関すること

b 自家用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する保安のための(ウ)及び検査に関す ること

c 自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安のための(ウ)及び検査に関する こと

d 自家用電気工作物の運転又は操作に関すること

e 発電所の運転を相当期間停止する場合における保安の方法に関すること

f 災害その他非常の場合に採るべき(エ)に関すること

g 自家用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安についての(オ)に関すること

上記の記述中の空白箇所(ア)、(イ)、(ウ)、(エ)及び(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。        

    (ア)       (イ)    (ウ)    (エ)   (オ)

(1)権限及び義務   勤務体制   巡視、点検   指揮命令   記録

(2)職務及び組織   勤務体制   整備、補修   措置     届出

(3)権限及び義務   保安教育   整備、補修   指揮命令   届出

(4)職務及び組織   保安教育   巡視、点検   措置     記録

(5)権限及び義務   勤務体制   整備、補修   指揮命令   記録

この問題を解くときに、(イ)はどうみても、保安教育だと考えると、答えの候補は(3)(4))に絞られることになります。勤務体制と電気主任技術者は関係が薄いように感じられるからです。 電気主任技術者は個人的な資格ですので保安教育と考えます。(オ)の設問を見てみますと、記録が3つ、届出が2つです。たぶん記録だろうと考えます。他の設問を確認します。(ア)は権限及び義務と職務及び組織です。また、(ウ)では整備、補修と巡視、点検となっています。電気主任技術者は巡視、点検が業務の主体です。直接、修理や補修をすることは少ないと思います。従って答えを(4)とします。

 尚、上記の問題の正解は(4)です。

以上の例は専門的なので分かりにくいかもしれませんが、応用できる回答方法です。初めて見る 問題などでは、自分の知識をフルに活用して回答を絞り出す必要があります。普段から見る雑誌などでも興味を持って  見ることが必要です。例えば、新聞記事などで「株式会社Dが太陽電池の変換効率の最高を更新」などの記事が出ていたとすると、太陽電池の変換効率は最高でも25%程度であることが記憶に残るはずです。過去問を解くときも、活用を考えて解きましょう。